第1回では、「不安」の流れ。

 

そして、保育所から中学校までの各段階での「保護者支援」のテーマをご紹介しました。

 

今回も、第1回の内容にからめて、お送りしたいと思います。

 

 

 

第2回のテーマは、「園生活の中で、気になる子」や「発達面で気になる子」の保護者に対して、

 

どのような対応をしたらよいかについて、ふれてみたいと思います。

 

 

よく、保育相談の研修や先生からのご相談の中で、質問される内容があります。

 

 

それは、「保護者がこどもの気になる点を受け入れてくれない。」や「発達面での障がいについて、

 

受け止めてくれない。」 そんな時にどう伝えたらよいか? という質問をよくお受けします。

 

 

「どうやったら 受け入れてくれるのか?」

 

「どうやったら 認めてくれるのか?」

 

 

まずは、その点について ご説明したいと思います。

 

まずは、第1回目でも 紹介した 「不安」の流れを もう一度みてください。

 

この「不安」の流れには、「不安」を受け止めることができるための条件が、 実は存在します。

 

それは、上の図にも あるように、それぞれの経験が 十分満たされると 受け入れること、

 

受け止めることができる のです。

 

 

「同じ」という経験が満たされると、次の「違い」というものを 受け入れることができます。

 

この「同じ」という経験が、十分満たされていないのなら、「違い」は受け入れられません。

 

 次も同じです。「違い」という経験が十分に満たされたならば、次の「離れ」を受け止めることができます。

 

ここでも、同じように、「違い」という経験が、十分満たされていないのなら、もちろん、「離れ」は受け入れることができません。

 

それぞれのステップが、十分満たされることで、次のステップを受け入れることができるのです。

 

 

では、もう一度、保育所から中学校までの各段階の「保護者支援」のテーマを見てください。

 

ここでも、同じことが言えます。

 

保育所や幼稚園で、十分に「同じ」という経験が満たされると、小学校での「違い」は、受け入れることができます。

 

そして、小学校時代にたくさんの「違い」を経験することで、中学校での「離れ」も受け入れることができるのです。

 

 

それぞれの段階で、この「同じ」→「違い」→「離れ」を十分に経験していけば、この「不安」も受け入れることが、

 

実は可能なのです。

 

 

では、ここで、気になる子や発達面で障がいがある可能性のある子の「保護者」の思いをみてください。

 

どうですか?

 

本来であれば、「同じ」→「違い」→「離れ」という「不安」の流れがゆっくりとした時間で流れていくのです。

 

保育所→小学校→中学校といった段階を時間をかけて進んでいくことで、この「不安」を受け入れることが

 

できるのですが、もし、保育所時代に、こどもが他の子と違う、何か障がいがあると告げられると、保護者

 

の中では、一気にこの「違い」と「離れ」もやってくるのです。

 

 

「この子は、どうして 他の子と違うのだろうか・・・」

 

「もしかしたら、他の子とは別の学校に行かなければならないのかも・・」

 

そうした「違い」への「不安」と、「離れ」への「不安」が 一度にやってくるのです。

 

 

 

これでは、「受け入れられない」「受け止められない」のは当然です。

 

それぞれの段階が十分に満たされていないのに、受け入れられるはずはないのです。

 

 

最初にご紹介しました、先生からの質問にあった、「どうして受け入れてくれない。」

 

「どうして受け止めてくれない」は、受け止められないことの方が当然なのです。

 

 実は、それが自然なのです。

 

 

逆に、すんなりと受け入れられたり、受け止められる方が 少し心配です。

 

それは、保護者が、無理をされているかもしれないからです。

 

 

保護者は、「同じ」という経験も満たされていない状況で、「違い」や「離れ」の不安を抱えてしまいます。

 

そのため、それをなんとか受け止められるように、「同じ」をまず満たそうと考えます。

 

それが、「同じ」状況のお子さんを持つ親の会に参加したり、ネットやサークルなどで、「同じ」思いを共有できる

 

仲間を探すことで、 「同じ」という経験を満たして、次のステップに進もうと努力されているのです。

 

 

保育所での、「園生活で気になる子」や「発達面で気になる子」の「保護者」への支援は

 

その「違い」を説明することではありません。

 

 

「同じ」を満たす、「同じ」を体験できる支援を行うことが 最も重要なのです。

 

 

この「同じ」を体験できるサポートを 研修では、ご紹介しています。 (げんき)

 

 

 

次の第3回では、少し こどもたちの支援についても触れてみたいと思います。

第3回は、「発達面で気になる子をサポートする際の視点」です。(げんき)