その100) 「傾聴」の技術 ~傾聴とは何を聴くのですか?~

 

 本日、この記事も100回目を迎えました。 

そこで 今日は、テクニック的なお話をお届けしたいと思います。 

(少し長い文になりました) 

 

 

 

「しっかりと相手に向き合って傾聴しましょう」 

「話を聞く時には 傾聴しましょう」 

 

 

「傾聴」 

 

よく 色んな場面で 出てくる言葉です。 

 

 

 

みなさんに 質問したいのですが、 

 

「傾聴とは いったい 何を聴くのでしょうか??」 

 

 

よく 

 相手のこころに寄り添って 

 

相手の思いに目を向けて   

 

 

そうした内容で説明される先生も いらっしゃるのですが、 

それでは 少し分かりにくいように感じます。 

 

 

 

ここでは、いつも僕自身がやっている 

 『傾聴』法を みなさんに ご紹介したいと思います。 

 

 

 

 

『傾聴』では2つのことを 聴かなければなりません。 

 

 

一つは   

 

「相手が何を伝えたいか」 ということです。 

 

 

何を伝えようとしているのか、何が言いたいのか、どんな思いを聴いて欲しいのか 

それを 受止めることです。 

 

 

 

これは おそらく みなさんも ご存知のはずです。 

 

 

実は もう一つ 聴かなければならないことが あるのです。 

 

これを常に聞き分けることが できるようになれば 

 あなたの言葉は どんどん相手に入っていくように なります。 

 

 

 

それは 「目のことば」 「耳のことば」 「手のことば」 

 

 

この3つの「言葉」です。 

 

 

 

誰でも そうですが、 人から入ってくる情報を受止める時 、

人に情報を発信する時、 自分の得意なチャンネルを持っています。 

 

 

「目」から情報を受止め、「目」を使った言葉 「目のことば」で伝える人 

 

「耳」から情報を受止め、「耳」を使った言葉 「耳のことば」で伝える人 

 

「手」から情報を受止め、「手」を使った言葉 「手のことば」で伝える人

 

 

この3つの種類があります。

 

 

もちろん、いつも「目」ばかり、いつも「耳」ばかりというわけではなく

今の気分やこころの状態によって 変わってくるのです。

 

 

例えば 「目のことば」は

 

「明るい」「見通し」「明確に」「スポットをあてて」「ビジョン」「具体的に」「見解」

などがあります。

 

こうした「目」をイメージした言葉、それが「目のことば」です。

 

 

 

「耳のことば」は

 

「説明して」「こころに響く」「共感する」「すーっと」「テンポがあわない」「同調して」

 など たくさんあります。

 

こうした「耳」をイメージした言葉、それが「耳のことば」です。

 

 

 

そして、最後が 「手のことば」です。

 

「ソフト」「圧迫感」「きゅうくつ」「激しい」「やさしく」「つよく」「しっくり」

 など 触覚をあらわす言葉です。

 

こうした言葉が「手のことば」です。

 

 

 

目の前の人の話を聴いている際に、内容とは別に 

相手の表現が、この「3つのことば」のうち、どれが多いのだろうかと 

少しだけ意識していると これは自然に聴き分けられるようになります。

 

 

「目のことば」が多い相手であれば、 図に描いてみたり、目でみえる表現をして伝え、

 

「耳のことば」が多い相手であれば、ゆっくりと話してあげたり、

 

「手のことば」が多い相手であれば、大丈夫と肩を叩いたり、良かったねと握手してみたり、

 

 

そうやって 相手の望む コミュニケーション方法を使うようにします。

 

 

実は

 

人は 誰かに相談したり、話をしたりする際に もちろん内容も伝えるのですが、

 

それだけでなく

 

返して欲しいコミュニケーションの「チャンネル」も伝えています。

 

 

 

本当に不思議なものです。 (げんき)

 

 


 ≪問題解決力がアップするポイント その100≫

人は話をする時に、「意識している言葉」と「無意識に出ている言葉」があります。

「意識している言葉」が 相手に伝えたいこと。

そして「無意識に出ている言葉」が、相手にどんな風に対応して欲しいかを示しています。(げんき)