その329) 「答え」より 「どう考えたか」が大事なのです。



人は誰でもそうですが、 困ったことがあると


その解決方法を 早く知りたいものです。



「こんな時には どうしたらよいですか?」



その『答え』が早く知りたいのです。




保育者の先生も 保護者の方から こうした質問を受けることも


きっと 多いはずです。





実は 「答え」というのは 


それほど 重要なものでは ありません。





なぜなら


「答え」の中には 『答え』は 含まれていないから です。





「どうしたらよいですか?」と言われたときの



答えとは 単なる「応え」なのです。



それは 質問をされた方が求めている『答え』とは 実は違うのです。





「こんな時には どうしたらよいですか?」という質問へは、



「あなたなら どのように考えましたか?」 



実は これが 『答え』なのです。




「私ですか??、実は 最初は こういう風にして・・・・


今は、こうやったけれど 結局うまくいかなかったんです・・・」という返事が返ってきたならば、


その中に 全ての『答え』が含まれているのです。





『うまくいった点と うまくいかない点を整理すること。』



『そして、うまくいかなかった点だけを 別の方法に置き換える。』




これが 「相談」の根底にある 『根となる考え方』なのです。





「相談」とは 劇的に解決するような新しい方法を 教えてもらうこと、


ではないのです。




そもそも 『全く新しい方法』というのを 人が 取り入れることはないからです。




「答え」よりも 「どう考えたか」の方が はるかに大事なのです。






「相談支援」を  質問者からの「質問」→支援者からの「回答」 


と、考えてしまうと うまくいきません。




「相談支援」は


「どう考えたか」 → 「うまくいった点」「うまくいかなかった点」を整理 →


「うまくいかなかった点」を 「新しい方法」に変えてみる。




この「プロセス」なのです。





実は、「相談支援」とは  こころの『整理整頓』なのです。 (げんき)




何か「素晴らしい答え」を相手に返さなければならないと考える必要はありません。

これで間違いない!という自信のある画期的な答えほど、相手には、ピンと来ないものなのです。(げんき)