その425)相談支援の場では、「ネガティブな数字」は使わない。



数字には、2種類あります。


「ポジティブな数字」 と 「ネガティブな数字」 


この2つ です。




例えば 禁煙をしようとして 本数を手帳に記録する人がいます。


「今日吸わなかったタバコの本数」を記録したとすれば


その数字を見るだけで、「よーし、明日はもう2本追加」


そんな前向きな気分になるでしょう。




でも、もし「今日吸ったタバコの本数」を記録したとすれば


1本増えると、、「あーー、やっぱりムリなのかも・・」


その数字を見るだけで、毎回 へこんでしまいます。



禁煙の成功確率は はるかに違ってきます。





その他にも、虐待の件数、事故の件数、死亡件数


失敗した数、できなった数、ヒヤリハットの数、




様々な会議で こうした数字が 見せられますが、


そんな場で「よーーーし」と気持ちを盛り上げられる人は


おそらく少ないと思います。




同じことをやるにしても


数字を使うなら、「ポジティブな数字」を使うほうが 人は断然やる気になるのです。





相談の場で、特に、こどもの相談の場合



出てくるのは、ほとんどが 「ネガティブな数字」です。



失敗した数や悪い事をした数、腹が立った数


どうしても 相談の場では 「ネガティブな数字」を聞いて欲しい、


そうした思いを抱いてしまうので、話せば話すほど


落ち込んでしまうのです。




メンタルの相談でも 同じです。


眠れなかった回数や不安になった回数、


そうした数字の方が やはり多く、話せば話すほど 不安になります。




何かを減らしたい。



もし、そうした思いがあるのであれば



減った回数や数字を記録するよりも、増えた回数を記録する。



例えば、減るための「行動」を行なった回数を記録するほうが気持ちは高まります。




同じように 相談の場で話す数字も


なるべく 「増えたことで気持ちが高まる数字」を使うようにする。




ちょっとした配慮なのですが、それによって


相談者の「自責の念」を減らすことができるのです。




聞いただけで 一瞬 嫌なイメージを抱くもの


それは なるべく 使わないことです。 (げんき)  







   基本、見ただけで、聞いただけで「よーし、やるぞ!」と元気がでるものだけを

  なるべく選ぶようにしています。大切なのは自分で自分を落ち込ませないことです。(げんき)