その482)静かすぎると「集中」できないこともあるのです。



気になる子への対応の研修の中で、ご質問を頂きました。



「なるべく静かな環境を作って指導しているのですが、かえって ウロウロしたり、


落ち着きがないことがあります。 どうしてなんでしょうか?」



とても 難しい質問です。




詳しい状況やその子のプロフィールがわからないので、正確にはいえないのですが、、



ただ、「理由」は 理解できます。





それは 「静かすぎると 集中できない」からです。



「ピント」があわなくなるのです。






もちろん、音もないくらい静かな状態、たとえば「耳栓」をしている状態が、


集中できる場合もあります。(実際は、耳の中の音に集中しているのですが。)




でも、音がある方が 集中できる場合もあるのです。



例えば、デザイン事務所や美容室、ガソリンスタンド、工場などで


FMラジオなどを 流している職場があります。



もちろん、音楽だけでなく、リスナーからの手紙やパーソナリティの会話など


様々な「音」情報が入ってくるので、どうしても そこに意識が向きます。




でも、、そこに 意識が向くからこそ、



「作業に集中できる」のです。





「耳」が「ラジオの会話」に意識が向けられる。



すると、「内容」を理解しようと 耳を立てて その「音」に集中します。



他の情報は、このとき「シャットアウト」されています。



ラジオに集中しているのです。




手や動作は、「無意識」の状態で、動いています。




そして、その後、すぐに「ラジオ」から「作業」に移る。



この時には、「1点に集中した状態」のまま、「作業」に移ることができます。





まさに、「ラジオ」が他の音を消す、「マスク音」の代わりになっているのです。



もし、「ラジオ」が全く流れていない「ガソリンスタンド」だったら、店員さんは、立っていると


何に集中していいか、わからずに、きっとそわそわして「集中」できないと思います。







また、スターバックスなどで、仕事をするとはかどる方もいます。



僕も、よく仕事をします。



お店全体の音に、「耳」があってしまうと 雑音となり 集中できませんが、



ある一定の音、 「隣の人の会話」や「店員さんの注文を取る声」が耳に入ると



この「ラジオ」と同じように、逆に「集中すること」を助けてくれるのです。






気になる子が、他のこどもたちと一緒にいるときのほうが、



先生と他のお友達との会話が、適度に聞こえてきて、



安心して「自分の世界」に集中できることも あります。





集中するためには、 実は「雑音」も必要なのです。(げんき)





 「視覚情報」と「聴覚情報」を支援者が意識しているかどうか、これがポイントです。

 自分の目と耳ではなく、相手の目と耳に、今どんな情報が入っているのかに注意を向けるのです。(げんき)