その488)話の内容よりも、その前後にあるものが影響を与えるのです。



今日は、保育者研修でお伝えしている内容をご紹介します。




「みなさん、保護者の方に何かをお願いしたりすることも ありますよね?


例えば、アンケートの回答を明日までに お願いしたり、


何か、園で使う物の準備をお願いしたり、、、


こどもに関することで、自宅で何かを練習をお願いしたり、、




そんな時って、 保護者が「それをやってくれるか」どうか。


その『伝えようとする内容』自体は、 あまり 関係ないんです。」



 


そう、お伝えしています。




実は、『脳』は 「ことば」を読む順番 を持っているのです。





一番前に座っている 先生に質問をします。



今から、3パターン 声をかけるので どれが気分がいいか 教えてくださいね。」



①「田中さん、このアンケート 明日までに回答をお願いします。」



②「おはようございます!田中さん、このアンケート 明日までに回答をお願いします。」



③「おはようございます! 田中さん、このアンケート 明日までに回答をお願いします。


風邪、大丈夫ですか? あまり無理をされないで大事にしてくださいね。」




この3人の中で、 誰のお願いが 一番 気分がいいですか?」





もちろん、会場の先生も、今これを読んでいる あなたも 同じだと思います。




③ です。





③は、このような構成になっています。





実は、 「先生の言う事」をやるか、やらないか 判断しているのは、


真ん中の「本文」ではなく、この前後にある、「あいさつ」と「思いやり」なのです。





聞いた瞬間は、もちろん 意識をしていません。




でも、園からの帰り際、思い出すときには、


「あいさつ」と「思いやり」が先に浮かぶのです。




『脳』の中では、


「あいさつしてくれたし、思いやりのことばも掛けてくれた。で、、内容は、なんだっけ」   


もし、『脳』の気持ちを代弁するとすれば、こんな感じです。 前後のことばが「先」なのです。




もし、「本文」だけを伝えたとしたら、



帰り際にきっと、、、


「あの先生、挨拶くらいしたらいいのに!!」


「あの先生、風邪ひいていたの知ってたくせに、大丈夫ですかの一言もない!!」



先に、そうしたものが、『脳』に浮かんでしまうのです。




その後に 浮かぶものが、「頼みごと」です。


きっと、やる気も起きないと思います。






この、前の言葉が、先に浮かぶことを  『初頭効果』 といいます。



そして、後の言葉が、先に浮かぶことを 『新近性効果』 といいます。





保護者だけでなく、人に何かをお願いする際には、



はじめに 『あいさつ』  おわりに 『思いやり』



これだけで、先生の「ことば」は、 届きやすくなるのです。 (げんき)






 保護者との関係が良好な先生は、意識をしているかどうかに関係なく、会話の構成がこのようになっています。

 人が「よし!やろう」と思うきっかけというのは、その人の他者に対する意識が影響するのです。(げんき)