その496)「メンタルの病気」にとらわれないことが大切です。



「元気先生、質問があります。うちの園の保護者で、うつ病で受診中の方が


いらっしゃるのですが、、どう対応したら良いでしょうか?教えてください。」



保育者研修で、よく受けるご質問の一つです。




「メンタル不調である」 



そう聞いただけで、身構えてしまうこと。


対応に戸惑いを感じてしまうこと。



おそらく、多くの先生方は この質問と同じような不安を感じるのではないでしょうか?





これは、何も 保護者の「メンタル不調」だけでなく、


気になる子に 発達面での何か「診断名」がついたときも きっと同じだと思います。





僕が いつも先生方にお伝えしてること。



それは、「メンタルの病気に目を奪われない」 です。





「メンタル不調」という言葉だけで、


思考停止になってしまい、先入観を持って対応してしまうこと。



これだけは「やらないでください」、そうお伝えしています。





その際に、先生方には、


「先生が困っていることは、何ですか?」 


そう 質問しています。



この質問で、「病気」にとらわれた考え方を 変えてもらっています。




「メンタルの病気であること」が困るのではなく、その他の「問題」で困っているはず です。



例えば



①時間の問題・・・遅刻や欠席など時間を守ってくれない。


②約束の問題・・・忘れ物だったり、ルールを守ってくれない。


③コミュニケーションの問題・・・先生を避ける。コミュニケーションがうまくとれない。


④養育の問題・・・こどもの世話ができていない。生活上の問題


⑤感情の問題・・・クレーム、暴言など




要は、こうした「問題」が 先生の困りごと だと思います。





こうした問題を 「事例性」とよびます。




「メンタル不調」は、その「病気そのもの」が問題ではなく、


その「事例性」が 先生を困らせる問題になるのです。




そう考えると、こうした「事例性」は、「メンタルの病気」という診断名がついていなくても


起こりうる問題なのです。






「メンタルの病気」にとらわれないこと。




これが、「メンタル不調の保護者対応」の基本 となる考え方なのです。(げんき)






 「不安にならない」「怖れない」「身構えない」「気にしすぎない」、不調な方への対応にはこの4つの「ない」

 が必要です。誰であっても「思いやり」と「気配り」だけで十分なのです。(げんき)