その575)「自分に注意が向かうこと」が大切なのです。

 

 

2017年度に入ってから、研修活動をお休みしているため

 

その分の時間を、こどもたちや保護者の方のセラピーの時間に充てています。

 

 

昨年度までは、たくさんの先生方との出会いが、ほとんど3日おきくらいに続いてたので

 

出会う人の数は、ずいぶんと少なくはなりましたが、

 

その分、一人一人との時間が長くなり 充実した時間を過ごしています。

 

 

 

そんな中、最近 ソーシャルワーカーになったある先生から

 

こんな質問を受けました。

 

 

「元気先生、面談中というのは、

 

ご相談者の方にどういう意識を持ってもらうことが大事なんでしょうか?」

 

 

 

相談をお受けする側にとっては、とても大切な内容です。

 

 

 

 

僕は、相談をお受けしたり、面談している際に

 

 「2つのこと」を必ず 意識しています。

 

 

 

 

 

一つは、「同じ」を大切にすること。

 

 

もう、一つは、「自分自身に意識を向けてもらうこと」

 

 

 この2つ です。

 

 

 

 

 

一つ目の「同じ」を大切にするというのは、

 

できる限り、「同じ時間」「同じ場所」で面談することを優先するだけでなく、

  

「前回と同じ雰囲気」「同じ気持ち」を感じてもらうことを大切にするということです。

 

 

 

僕は、相談記録のメモの中で、

 

「相手が何を話したか」よりも「自分が何を話したか」の方を

 

より細かく 記録しています。

 

 

 

それは ご相談者は、

 

 「自分が話したこと」よりも「相手が話したこと」の方を より深く記憶しているからです。

 

 

「前と違う」「前回と違う」

 

これは「話している本人」は、なかなか気づけないからです。

 

 

 

 

「同じである」という感覚。 実は、「相談の場」には欠かせないのです。

 

 

 

 

そして、もう一つが

 

「自分自身に意識を向けてもらうこと」です。

 

 

 

 

僕は、よくお話を伺う最中に

 

「今、手振りで教えてくれたじゃないですか?それってすごくわかりやすいですよ。」

 

と相手に伝えたり、

 

「話をするときに、目が丸く輝いてますよね。それってすごく印象いいですね。」

 

とお話したりします。

 

 

 

一瞬、その場で話は途切れてしまうのですが、

 

その時に、相手の方が「自分自身に意識を向けている」ことの方を

 

僕は、より大事に思っているからです。

 

 

 

 

「自分自身に意識を向けること」

 

 

「相談の内容」ではなく、「話している自分自身」に意識を向けること。

 

  

これが、「相談の場」では とても大切なのです。

 

 

 

 

もちろん、悲しい話をしていて 少しブルブルって震えてしまう感覚や

 

嬉しい話をしている最中に、座っているソファーを弾ませている感覚だってあります。

 

 

そうした 一つ一つの「無意識に行っている動作や表情」を伝えてあげることに

 

僕自身は 意識を向けているのです。

 

 

 

 

「自分自身を切り離せるかどうか」

 

 「自分自身を客観視できるかどうか」

 

 

 これが 問題や悩みを解決するためには、不可欠なスキルだからです。

 

 

 

 

それを面談やセラピーの場では、少しずつ意識してもらうようにしています。

 

 

 

 

「相談」や「面談の場」というのは、

 

「話をする場」「話を聞く場」というよりも

 

自分を切り離す「トレーニングの場」なのです。

 

 

 

 

 

「相談」や「面談」は、

 

実は、ホットヨガやエアロビクスのようなもの なのです。 (げんき)